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展示会で獲得した数百件のリードに対して、一人ひとりにパーソナライズしたフォローメールを送りたい。しかし、手動で300通のメールを個別に作成・送信するのは現実的ではありません。かといって、メルマガのような一斉配信では「営業担当者から直接連絡が来た」という印象を与えることが難しく、返信率も低くなりがちです。
——「HubSpotシーケンスの使い方を徹底解説の成果が出ない」——この課題を解決するカギは、正しいフレームワークの選択にあります。
こうした課題を解決するのが、HubSpotのシーケンス機能です。シーケンスとは、営業担当者の個人メールアドレスから、あらかじめ設定したステップに沿って自動的にフォローメールを送信する機能です。メルマガとは異なり、1対1の営業メールとして配信されるため、受信者にとっては担当者から直接連絡が来たように見えるのが大きな特徴です。さらに、メールへの反応に応じて配信を自動停止したり、架電タスクを生成したりといった柔軟な設定が可能で、シーケンス経由の商談や収益まで一貫して分析できます。本記事では、HubSpotシーケンスの基本概念から、具体的な作成手順、コンタクトの登録、分析・収益管理までを実際の画面操作を交えて解説します。
本記事は「AI × CRMで企業価値を上げる設計思想|経営者が知るべきAI CRM戦略」シリーズの一部です。
本記事はStartLinkの「AI活用完全ガイド」関連記事です。
シーケンス機能とは何か
シーケンスの基本概念と利用条件
HubSpotのシーケンスは、一言で言えば営業活動の自動化ツールです。複数回のメール送信やタスク作成をステップとして定義し、コンタクトを登録するだけで、設定した間隔で自動的にフォローアップが実行されます。展示会のフォローアップ、資料ダウンロード後のリードナーチャリング、ウェビナー参加者へのアプローチなど、営業担当者が繰り返し行うフォロー業務を効率化できます。

シーケンスを実際に運用すると、何名のコンタクトにシーケンスを登録したか、そこから何名がメールをクリックしたか、ミーティングに何件つながったか、取引がいくつ作成されたか、さらには受注金額まで、一連のファネルを分析できるようになります。つまり、シーケンスという営業活動からどれだけの収益が生まれたのかを定量的に可視化できるのです。
シーケンス機能を利用するには、Sales Hub ProfessionalまたはEnterpriseのサブスクリプションが必要です。また、個人のメールアドレス(GmailやOutlook)をHubSpotに接続しておく必要があります。シーケンスはマーケティングメール(メルマガ)とは異なり、営業担当者の個人メールとして送信されるため、この接続設定が前提となります。
シーケンスのエンゲージメント分析
シーケンスの大きな強みの一つが、ステップごとのエンゲージメント分析です。例えば3通のメールを自動配信するシーケンスを設定した場合、1通目・2通目・3通目それぞれの開封率、クリック率、返信率を個別に確認できます。

どのメールの反応が良く、どのメールの反応が悪いのかがデータで明確になるため、「2通目の件名を変えてみよう」「3通目の送信タイミングを早めてみよう」といったデータに基づいた改善が可能になります。感覚的に営業メールを改善するのではなく、定量的なエビデンスに基づいてPDCAを回せるのがシーケンス分析の価値です。
シーケンスを使わない場合の営業メール業務
シーケンスの価値を理解するために、まずシーケンスを使わない場合の営業メール業務を見てみましょう。HubSpotのコンタクト画面から個別にメールを作成する場合、コンタクトの詳細画面を開き、「Eメールを作成」ボタンからメールを一通ずつ作成・送信していく形になります。

10人や20人であればこの方法でも対応できますが、展示会で獲得した300人のリードに対して同じ作業を繰り返すのは非現実的です。メールの内容もほぼ同じなのに、毎回手作業で文面を入力するのは効率が悪く、送信漏れのリスクも高まります。
メールテンプレートとシーケンスの関係
| 項目 | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 目的 | HubSpotシーケンスの使い方を徹底解説の最適化 | 明確なKGI/KPI設定が重要 |
| 対象 | 営業・マーケティング部門 | 部門横断での連携が成果を左右 |
| 期間 | 3〜6ヶ月で初期成果 | 段階的な導入がリスクを軽減 |
| ツール | HubSpot CRM推奨 | データの一元管理で効率化 |
| 効果 | 業務効率30〜50%改善 | 継続的な改善で効果が拡大 |
テンプレートでメール作成を効率化する
大量のフォローメールを送る際にまず活用したいのが、HubSpotのメールテンプレート機能です。テンプレートを作成しておけば、展示会のフォローメールのような定型文をワンクリックで呼び出して送信できます。

例えば「展示会フォローメール(1回目)」「展示会フォローメール(2回目・リマインド)」「展示会フォローメール(3回目・日程調整打診)」のように、フォローの段階ごとにテンプレートを用意しておくことで、メール作成の手間を大幅に削減できます。
ただし、テンプレートを使っても結局は300回「テンプレートを選択→送信」の操作を繰り返す必要があります。ここで登場するのがシーケンスです。シーケンスとは、複数のメールテンプレートをステップとして組み合わせ、送信を自動化する仕組みです。テンプレートを作り��んでおけば、そのバリエーションの数だけシーケンスのパターンを増やせるため、テンプレートの品質がシーケンスの効果を左右するとも言えます。
シーケンスで実現する一括フォロー
シーケンスを使えば、300人のリードをまとめて登録するだけで、あとは自動的にメールが配信されていきます。送信間隔も1日・3日・1週間など自由に設定できるため、営業担当者が自分で送っているかのような自然なタイミングでフォローメールが届きます。

メルマガとは異なり、シーケンスのメールは営業担当者の個人メールアドレスから送信されるため、受信者にとっては「ちゃんと営業担当者からフォローが来ている」と感じられる点が大きな強みです。大量のリードに対して効率的にアプローチしながらも、1対1のコミュニケーションの質を維持できるのがシーケンスの本質的な価値です。
シーケンスの作成手順
新規シーケンスの作成とテンプレート選択
シーケンスを作成するには、HubSpotの左側メニューから「営業」→「シーケンス」に進みます。シーケンスの一覧画面が表示されるので、「シーケンスを作成」ボタンをクリックします。

作成画面では、「新規の自動的シーケンス」「コンバージョン」「イベントのフォローアップ」などのテンプレートが用意されています。一から作成する場合は「新規の自動的シーケンス」を選択するのがよいでしょう。シーケンスの最初のステップとして「自動メール配信」が設定されており、ここにあらかじめ作成しておいたメールテンプレートを選択します。先ほど解説したメールテンプレートが、ここでシーケンスの構成要素として活用されるわけです。
ステップの追加と送信間隔の設定
1通目のメールを設定したら、画面下部の「追加」ボタンから2通目、3通目のメールステップを追加していきます。各ステップ間には遅延(ディレイ)を設定できます。

遅延は営業日ベースで設定でき、例えば「3営業日後」に設定すれば土日を除いた3日後にメールが送信されます。1日間隔だとしつこい印象を与える可能性があるため、3〜5営業日程度の間隔を開けるのが一般的です。また、メールの送信形式として「前のメールに対する返信として送信」するか「新しいスレッドで開始」するかを選択できます。フォローアップの場合は返信形式にしておくと、受信者のメールボックスで一連のやり取りとしてまとまるため自然です。
シグナルとタスクの設定
シーケンスの優れた点の一つが、メールの反応に応じてアクションを切り替えられることです。シーケンスのステップ設定には「シグナル」という機能があり、メールの開封やクリックといった反応があった場合に、自動メール配信を一時停止して営業担当者にタスクを付与できます。

例えば、1通目のメールが開封されたりリンクがクリックされたりした場合に、「フォローコールをお願いします」というタスクを営業担当者に自動生成する設定が可能です。タスクが完了するまでシーケンスは一時停止し、タスクを完了したら次のステップに進むという流れになります。これにより、反応のあったホットなリードに対してはメールではなく電話でアプローチするという、より効果的な営業動線を自動的に構築できます。
また、返信があった場合に次のメールが送られてしまうと「私の返信を見ていないのか」と不信感を与えてしまいます。シーケンスでは返信があった時点で自動的に配信を停止する設定もできるため、こうした不自然なコミュニケーションを防ぐことができます。
シーケンスの基本設定(営業日・送信時間帯)
シーケンスエディターの「設定」タブでは、運用に関する基本的なパラメータを設定できます。

「営業日のみステップを実行」をオンにしておけば、土日にメールが送信されることはありません。送信時間帯も「9時〜18時」のように指定できるため、深夜や早朝にメールが届いて不自然な印象を与える心配もありません。さらに、Marketing Hubのキャンペーン機能を利用している場合は、シーケンスをキャンペーンに紐づけることで、展示会全体のROI(広告・シーケンス・メルマガ・LPの効果を統合)を集計することも可能です。
自動登録解除の条件設定
シーケンスを運用する上で重要なのが、どのタイミングでシーケンスを止めるかという登録解除条件の設定です。

代表的な登録解除条件としては、「メールに返信があった場合」「ミーティングリンクから日程調整が行われた場合」「いずれかのフォームが送信された場合」などがあります。これらの条件を適切に設定しておけば、すでに反応があった相手にフォローメール���送り続けられるという事態を防げます。シーケンスが「無尽蔵に勝手にメールを送り続ける」という心配は、こうした自動解除の仕組みによって解消されます。
コンタクトの登録と実行
コンタクトをシーケンスに登録する
シーケンスの構築が完了したら、いよいよコンタクトを登録して実行します。シーケンスの画面にある「コンタクトを登録」ボタンから、対象のコンタクトを選択します。

登録は一人ずつ行うことも、複数名をまとめてリスト形式で登録することもできます。例えば展示会で獲得したリードの中から、ライフサイクルステージが「MQL」のコンタクトを絞り込んで一括登録するといった運用が可能です。
メールのパーソナライズとミーティングリンクの挿入
コンタクトを登録すると、「シーケンスの準備」画面が表示され、実際に送信されるメールのプレビューを確認できます。テンプレートの内容がベースとなりますが、ここで個別のパーソナライズを加えることも可能です。

例えば、展示会で個別に話した内容を1通目のメールに追記する、といったカスタマイズができます。「先日は旅行についてのお話も楽しくさせていただきました」のような一言を添えるだけで、テンプレートメールであっても受信者に「自分宛の特別なメール」という印象を与えられます。
また、メール内にミーティングリンクを挿入する機能も便利です。「挿入」メニューからミーティングリンクを選択すると、Googleカレンダーと連携した日程調整リンクが自動的に埋め込まれます。受信者はリンクをクリックするだけで空き時間を確認して予約できるため、日程調整のやり取りを大幅に短縮できます。
実行後のタイムラインと一時停止
シーケンスを開始すると、設定したスケジュールに沿ってメールが自動的に送信されていきます。送信されたメールはコンタクトのタイムラインにアクティビティとして記録されるため、いつ・どのメールが送信されたか、開封やクリックがあったかを時系列で確認できます。

コンタクトの詳細画面には「シーケンスに登録されています」という表示が出るため、現在このコンタクトが自動フォローの対象であることが一目でわかります。もし営業担当者が直接電話をかけて状況が変わった場合は、「一時停止」ボタンを押すことでシーケンスを手動で止めることもできます。自動化と手動対応をスムーズに切り替えられるのも、シーケンスの使い勝手の良さです。
シーケンスの分析と収益管理
シーケンスの全体パフォーマンスを把握する
シーケンスの分析画面では、登録者数・エンゲージメント・ミーティング数・取引作成数・受注数といった主要指標を一覧で確認できます。

各ステップの詳細を見ると、1通目のメールで何名がどう反応し、2通目・3通目でどのように変化したかがわかります。例えば「1通目の開封率は高いが返信は少ない」「3通目の日程調整打診で反応が最も良い」といった傾向が見えてくれば、ステップの順序や内容を見直すヒントになります。
収益への貢献を可視化する
シーケンスの分析で最も価値があるのが、収益との紐づけです。シーケンスに登録されたコンタクトが商談化し、取引がクローズ(受注)すると、その売上金額がシーケンスの収益として集計されます。

例えば、展示会シーケンスで送信したフォローメールをきっかけに商談が進み、270万円のコンサルティング案件が受注した場合、シーケンスの分析画面に「収益合計:270万円」と表示されます。これにより、「このシーケンスは効果があった」「このパターンのフォローメールは受注につながりやすい」という判断が、売上データに基づいて行えるようになります。
新卒の営業担当者やインサイドセールスの新メンバーであっても、成果の出ているシーケンスをそのまま活用すれば、経験豊富な営業と同水準のフォローアップが実現できます。組織としてのベストプラクティスをシーケンスに蓄積し、チーム全体の営業力を底上げできるのがこの機能の本質的な強みです。
よくある質問(FAQ)
Q1. HubSpotシーケンスの使い方を徹底解説とは何ですか?
HubSpotシーケンスの使い方を徹底解説とは、企業の業務効率化や成果向上を目的とした取り組み・手法のことです。本記事で解説している通り、適切な設計と運用が成功の鍵となります。導入前に自社の課題を明確にし、段階的に取り組むことが推奨されます。
Q2. メールテンプレートとシーケンスの関係で最も重要なポイントは何ですか?
最も重要なのは、明確な目標設定とKPIの定義です。ゴールが曖昧なまま施策を進めると、効果測定ができず改善サイクルが回りません。まず「何を達成したいか」を具体的な数値で定義し、そこから逆算して施策を設計することが成功への近道です。
Q3. HubSpotシーケンスの使い方を徹底解説を始める際の最初のステップは?
最初のステップは現状分析です。自社の課題を洗い出し、優先順位をつけたうえで、最もインパクトの大きい領域から着手します。いきなり全体を変えようとせず、小さく始めて成功体験を積み重ねるアプローチが効果的です。HubSpotなどのツールを活用すれば、データに基づいた意思決定が可能になります。
まとめ:シーケンスで営業フォローの質と量を両立しよう
HubSpotのシーケンス機能は、営業担当者の個人メールとしてフォローメールを自動配信しつつ、反応に応じた柔軟な対応(タスク生成・配信停止)も実現できる、インサイドセールスに不可欠なツールです。メールテンプレートの作成から始め、シーケンスのステップ設計、シグナルとタスクの設定、自動登録解除条件の設定まで、一度構築してしまえば以降のフォロー業務は大幅に効率化されます。
運用のポイントは、まず小規模なリスト(10〜20件程度)で試験運用し、開封率や返信率のデータを見ながらメールの内容や送信間隔を調整していくことです。シーケンスの分析機能を活用して、どのパターンが最も効果的かをデータドリブンに検証し、チーム内のベストプラクティスとして確立していきましょう。シーケンス経由の収益まで追跡できるため、営業活動のROIを明確に示せる点も、経営層への報告や予算確保の際に大きな武器になります。
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著者情報
今枝 拓海 / Takumi Imaeda
株式会社StartLinkの代表取締役。
HubSpotのトップパートナーである株式会社H&Kにて、HubSpotのCRM戦略/設計/構築を軸として、 国内・外資系エンタープライズ企業へコンサルティング支援を実施。
パーソルホールティングス株式会社にて、大規模CRM/SFA戦略の策定・PERSOLグループ横断のグループAI戦略/企画/開発ディレクションの業務を遂行経験あり。
株式会社StartLinkでは、累計100社以上のHubSpotプロジェクト実績を元にHubSpot×AIを軸にした経営基盤DXのコンサルティング事業を展開。